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所在地 |
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神奈川県川崎市宮前区犬蔵3
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種別
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リノベーション&原状回復
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企画 | : | ルーヴィス | ディレクター | : | ルーヴィス・福井信行 |
施工 | : | ルーヴィス |
施工監理 | : | ルーヴィス・諸橋輝道 |
計画面積 | : | 約65m2 | 撮影 | : | ルーヴィス | 総工費 | : | 施工費=210万円(設備、衛生機器交換含) | 事 業 主 : 有限会社エストサービス | |
今回のテーマはリノベーションされた部屋を「整える」。
いわゆる原状回復工事である。
ただし、通常の原状回復と異なる試みを行った。
それは、完全に回復させるわけではなく、時の経過は残しつつ新たにポイントを創る事。
27年が経過し、味が出てきた部分は残し、劣化した部分は丁寧に修復し、如何ともし難い部分には新たなポイントを加えた。
新たに加えたポイントは、一部の壁面に、本物の木の皮で出来た壁紙を使用したぐらいである。
写真をご覧頂くと解る様に、この部屋は色々な色が点在しつつも色のトーンを合わせている為、
不用意に他の色を入れようとすると空間の繋がりを分断してしまう。
その為、人工的ではない自然素材のものを入れることで、空間の繋がりを保つことにした。
そもそも、一人のデザイナーによって創造された部屋に、デザインを入れ直すことは、
非常にしんどい作業でもあり、おこがましい気さえしてしまう。
オリジナルデザインに勝るものは無い。
今回のリノベーションされた部屋の原状回復工事は、
「時」と「空間の色」と「気持ち」を「繋ぐこと」に徹した案件である。
(文:ルーヴィス・福井信行)